AnnaMaria

 

続・裸でごめんなさい  22. 英会話スクール

 

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隆は久しぶりにまどかの会社に向かっていた。


短い冬の日はとっぷりと暮れ、退勤の時刻を過ぎたオフィス街は、
勤め帰りの人々の急ぎ足が目につく。

今日こちらへ来たのは、出張前にキャンセルになった取引先との打ち合わせに、
田代専務と共に同席するためだ。

それに、仕事熱心な恋人がまだデスクに座っているかもしれないと、
あえて連絡せず、ふらりと寄ってやろうと考えたのだ。


ふと、何か見慣れた空気が動いた気がして、
道の向こうのレンガ色のビルに目をやると、
まさにビルの前にまどかがいた。


声をかけようと慌てて道を渡りかけると、
彼女はこちらには気付かず、ビルの前で会った女性に挨拶し、
親しげに言葉を交わしながら一緒にビルの中へと歩いて行く。

隆がビルの前に着いた時は、
もうまどかの姿はエレベーターに吸い込まれた後だった。


取引先かな、セミナー?


何気なく、ビルのテナントの看板をざっと見ると、

山中法律事務所、SSI人材バンク、サニーサイド・アカデミー、
エリーズ・クッキングスタジオ・・・

エリーズ・クッキングスタジオは、最上階の2フロアを独占しているようで、
勤め帰りらしい若い女性たちが、次々とエレベーターの前に集まってくる。


「なるほど、これかな・・・」


隆はこの間、ケン達が料理をてきぱきこなすのを見て、
何だか居心地悪そうにしていた彼女を思い出した。

自分に内緒で、こっそり料理をならっているまどかを想像すると、
思わず頬がゆるむ。



可愛いところがあるんだな・・



すっかり上機嫌になってビルを出ると、改めてまどかの会社に向かった。





専務の部屋に行くついでに、マーケティングの部屋を覗くと、
孝太郎がたった一人でPCと格闘している。



「あ、今晩は、お久しぶりですね。」



目の速い孝太郎が、すぐに隆を見つけて声をかけた。



「こちらは、今日はずいぶん、人が少ないんですね。」



辺りを見回しながら、隆がつぶやくと、



「部長は外出先から直帰です。

 栗原先輩は定時に上がりましたよ。
 最近は、月木、たまに金曜日も、定時にあがることが多いですね。

 何をやっているかは教えてくれないんですが、
 いそいそと用意して・・・。」



孝太郎は目を上げて、隆を見る。



「ご存知ですよね?きっと・・・」

「いや、実は全然。」



肩をちょっとすくめて、隆が小さく両手を開いた。



「ふ~ん・・・」



孝太郎があごに手をやって、ちょっと嬉しそうに唸り出した。



「神待里さんには、あんまり知られたくないことかあ。
 何だろう、面白そうだなあ・・・」

「調べてこっそり教えてくれたら、お礼を弾むよ・・・」



隆が孝太郎のデスクに近寄って囁くと、
ちょっと睨んで隆を見返し、



「僕に頼むんですか?高くつきますよ。」

「構わないよ、僕にできることなら・・・」



隆はウィンクをして、マーケティング部を離れた。


孝太郎はどうしてだか、少し協力的になった。

以前だったら、こんな提案は蹴ってきたに違いない。

誰か他に好きな女性でもできたんだろうか。






英会話スクールの座席は、もちろん自由席だったが、
最初に座った席に、何となくそのまま座っている者が多かった。

まどかがいつもぎりぎりに教室に滑り込むと、
甲斐の隣のいつもの席が空いていて、まどかを待っているようにすら見えた。



隣の席の人間とは、ペアを組んで対話の練習をすることが多い。


最初は空いているので、何となくそこに座っていたが、
何度か座ってからは、敢えて別の席に移ると、甲斐を避けているようだし、
他のペアに割り込む感じにもなるので、
結局甲斐の隣がまどかの定席になってしまっている。


授業の帰りも、女性の多くは連れ立って、早々にビルから帰ってしまうが、
まどかが帰りに受付に寄って、次回の予約を記入すると、
何となく甲斐も待っていて、駅までの道を一緒にたどることが多い。

最初のレッスン後に、一緒にビールを飲みに行って、
副社長たちに出会ってからは
甲斐がどこかへ誘うこともなかった。

つまり、同じスクールの親しいクラスメイトとして
何のてらいもなく、淡々と付き合っている。



今日のレッスンは、食事に行った際の会話をやり、
甲斐と組んで、レストランでの対話を練習したばかりだった。



「栗原さん、実はお願いがあるんですが・・・」



いつも通り受付で次回の予約を済ませ、
階段で下まで降りようと提案されて
甲斐の後ろから、ごとごとと階段を降りている最中だった。



「はい、何でしょう?」



もう一階に着いている、甲斐を見下ろす形になりながら、まどかは尋ねた。



「実は今日、忙しくて昼飯を食う暇がなかったんです。

 それなのに、授業でレストランの会話なんかやるから、
 腹が減ってたまりませんでしたよ。

 腹の虫が鳴くのが、栗原さんにも聞こえたでしょう?」


「やだ、そんなこと気にしないで下さい。

 わたしも残業してると、しょっちゅう隣の席の人にお腹の音を聞かれてますから」



まどかは笑いながら、階段を降りていった。



「だったら、かわいそうだと思って、晩飯を付き合ってくれませんか。」



あ、どうしようかな・・・



二人で一階のエレベーターホールにちょっと立ち止まる形になった。



「遅くまではお引き留めしませんから・・・。」



甲斐はまどかを見て微笑むと、出口の方へかすかにうなずいた。





「何でもいいんです。栗原さんは何なら食べられますか?

 この近くに、ホテルがありましたよね。
 あそこなら、まだ開いてる店があるんじゃないかな・・・。

 一緒に付き合ってくれませんか。」



そこまで言って、まどかをビルの外へ誘おうとすると、
急にまどかの足が止まったのを見た。



「どうかしましたか?」



ビルの入り口の内側に、道路の明るい照明を逆光に受けて、
背の高いシルエットが横向きに浮かんでいる。

軽く腕を組んだまま、こっちを見てメガネの縁を光らせた。




「隆さん・・・、急にどうしたの?」



まどかが呼びかけると、軽く頷いて



「いや、専務とアポがあって、君の会社に来たから、ちょっと寄ってみたんだ。」

「どうして、ここが?」



まどかが問いかけると同時に、



「あの、神待里さん、とおっしゃられたでしょうか。」



思いがけなく、甲斐の方から口を切った。



「この間のセミナーで、司会とパネリストをやっておられましたよね。

 その後の懇親会で名刺だけ差し上げた者ですが・・・」



上着のポケットから、流れるように名刺を差し出すと隆に渡し、



「覚えておられますか?

 ここでお会いするとは奇遇ですね。」



隆は冷えきった表情を崩さないまま、甲斐の方に向き直ると・・・」



「こちらこそ、先日はご出席頂いてありがとうございました。
 で、ここでは何を・・?」

「ああ、それはこ・・」

「あっあっ!っと、待って下さい。

 すみません、甲斐さん。

 今日はこれで失礼致します。では、また・・・」



唐突にまどかが甲斐の言葉をさえぎって、隆の方を見上げた。



「いいのかな?」



隆がまどかを見て、甲斐の方を見た。

その顔つきを見ると、甲斐はあやうく噴き出しそうになった。



えらく正直な男だな。

こんなに焼き餅メラメラじゃあ、ハンサムな切れ者も形無しじゃないか・・・。



だが、隆が軽くこちらに会釈して、まどかと一緒に出ていくのを見ると、
甲斐の希望の風船も見る見るしぼみ、ぺしゃんこになったような気がした。



栗原さんは、彼の恋人だったのか・・・・



しばらく、黙って頭を掻いていたが、



「仕方ない、ラーメンでも食って帰るか・・・。」



小さく呟くと、大きく変わった予定のせいで、ひとり駅の方へ歩き出した。


ええい、クソ!この際だから、にんにくも葱もどっぷり入れてやる!

どうせ今夜は誰も気にしないだろうから・・・。






隆とまどかはすごい早足で道を歩いていた。

もちろん、隆が大股で道をぐんぐん行くせいだ。

まどかも背の高い方だが、5、6分も追いかけて歩くと疲れてきた。


「待ってよ・・・」

「・・・・」


隆は半分振り向いた状態で、息を切らせているまどかをながめている。


「追いつけないわ。それにどこへ行くの?」

「そうだな、ホテルにでも行こうかな・・・」


くっ、あの辺から聞いていたのね。


「飯じゃないものでも食べに・・・」

「わたしはご飯が食べたいわ。・・・」

「あいつは、飯じゃない方が食いたかったんじゃないか?」


皮肉っぽい口調は、まどかが初めて聞く調子だった。


「そんなんじゃないわよ。」

「では、また・・・って何だよ。また何するつもりなんだ?」


隆がこちらに向き直って、まどかの顔をまともに見据えた。


「君はあのビルで何をしてるの?」

「う・・・」


どうしよう、言うべきかしら。

そうよね、誤解を解くなら言わないと・・・


「あのね・・・」


いきなり隆がまどかの左手をつかんで、街灯にかざした。


「指輪はしてないの?」

「あんな指輪をして会社に行ったら、質問攻めにあっちゃうわ。」

「そうかな。質問される必要がなくなると思うけど。
 男にホテルに誘われる必要もね。」

「ホテルに誘われたんじゃなくって、食事に誘われたのよ。」

「でも、ホテルに連れて行こうとしてたじゃないか。
 毎回、飯を食って帰る仲なのか?」

「違うわよ。今日はたまたま、昼ご飯を食べ損なったんですって。それで・・・」

「じゃ、一度も二人で行ったことはない?」

「・・・・え、と・・・それは・・・。」


副社長に遭遇した時は、ご飯じゃないけど、ビールを付き合ったわねえ。

目撃者が多数いるから、ごまかしてもいつかバレるかもしれないし・・・。


「ふ~ん、毎日忙しいと思ってたのに、僕以外の男と食事する時間はあるんだね。」

「あなただって、わたし以外の女性と食事することだってあるでしょ?」


隆の目が細くなって、光った。


「誰のことを言ってるんだ?」

「・・・・」

「僕を信じてないの?」

「信じてるけど、だったらわたしのことも信じてくれなくちゃ・・・。」


榎本さんには、あなたにベタ惚れなのを隠すどころか、
正面切って宣言されちゃった位だったんだから。


まどかも俯いて唇を噛みしめた。



その顔を見て隆は表情をゆるめ、ふっと息を吐いた。


「わかった、やめよう・・・。ちょうど着いたし・・・」




確かに、ちょうどホテルの裏側の駐車場側ゲートに着いたところだった。

古くからある、中堅ファーストクラスのホテルである。



「そ、そうね。」


隆に腕をがっちり押さえられながら、赤いカーペットの廊下を通って
ロビーの方へ歩いていく。

ロビーを横切ってレセプションに進むと、まどかの腕を放し、
フロントに向かうと何やら手続きをして、ベルボーイの案内を断り、
カードキーを手に戻ってきた。


「あ、あの、隆さん・・・」

「何でしょう?まどかさん。」


皮肉っぽい調子で返すと、
また、まどかの腕をさらに強く掴んで、ずんずん廊下を進み、
客室の方へ通じるエレベーターの前まで来た。


「お食事するんじゃないの?」

「君がしたければ・・・付き合うよ。後でね。」

「で、でも・・・ここは・・・」


エレベーターに引っぱり込まれ、他に客が何人か乗っていたので、会話が途切れた。





目的階にエレベーターが止まり、また腕をつかまれたまま、
足音が吸い込まれるようなカーペットの上を歩いて行く。

カードキーと同じ番号の部屋の前まで来ると、隆が止まってキーを差し込み、
ドアを中に押して、


「どうぞ・・・」


軽く首を傾げて、まどかを促した。


「あの・・・」


まどかの足取りも瞳も迷っている。

廊下をきょろきょろ見回し始めた様子を見て、隆はふっとおかしくなった。


ちょっと脅かし過ぎたかな?


「まだ僕が怖い?」

「そうじゃ・・・ないけど」


不安そうな目を隆に向けたまどかの肩を抱いて部屋に入り、
後ろでドアの閉まる音を聞いた。




暗い照明のついた部屋に入るなり、思い切り強く抱きしめて、
彼女の体が腕の中で震える感触を確かめる。


「なんで震えてる?」


まどかの滑らかな髪の中に唇を埋めながら、ささやく。


「だって・・・」


まどかの白い喉を下からゆっくりと人差し指でなで上げ、あごで止める。

かすかにあごを持ち上げると、少し開いている唇を指でなぞった。


またまどかが震えるのが左腕に伝わる。

その震えを感じ取ると、自分の中にこれまで感じたことのない兇暴な欲が湧いてくる。


もっと震わせてやりたい、
この体のどこもかしこも震えるのをこの手で感じたい・・・

さっき感じた、冷たく燃え上がるような嫉妬を
このしなやかなものにぶつけてやりたい・・・。



隆の手がやや乱暴にまどかの首筋に当てられ、
少しおびえているような唇に自分の唇を押しつける。

そのまま、まどかの息を止めてしまおうかと思うくらい長く、
強く、何度も唇を吸い上げると、腕の中のまどかの胸が波打ってくるのを感じた。


右手がそっと衿もとの肌をつたうと、まどかが大きく息を吸った。
そのまま、一つずつボタンを外し、柔らかく熱い肌をつかみ取ると、
頂をそのまま口に含む。


まどかが小さく声を上げるのが聞こえた。


右手とまどかの左手を合わせ、指を交差させて握りしめると、
そのまま、ゆっくり、ベッドカバーも外していない冷たい広い布の上に
まどかを押し倒していく。


暗い中で自分を見上げている、黒く濡れた目を見つめると、
隆は目を閉じて、乱暴に目の前の柔らかい唇をふさいだ。



返事はもう聞かないよ・・・。







「どうする?今なら、まだ帰れるけど。」


隆が、ベッドの中で半身を起こして尋ねた。

まどかはぐったりして、シーツの中でうつぶせになったまま、
枕に半分顔を埋めている。

隆は枕からシーツに広がっている黒い髪を指で弄びながら、


「大丈夫?」


顔を近づけて囁くと、また胸の中に温かい体を包んだ。

まどかの肌がまだしっとりと重く、隆の掌に吸い付いてくる。


うるんだような瞳のまま、隆を見上げて、
少し恨めしそうに、


「同じホテルでも、食事に連れていってくれる方について行けば良かったわ・・・」


まどかが冗談ぽくつぶやくと、
隆の腕がたちまちぎりぎりとまどかの体を締めつけてくる。


「どの口でそんなことを言うんだ・・・」


あごを掴んで、荒っぽくキスをする。


「今の言葉で、絶対に帰さないことに決めた。覚悟しとけよ。」

「うちの親に挨拶する前から、印象悪くなっちゃうわよ。
 娘の外泊が増えたって。」

「何度も言うけど、娘って言ったってもう大人じゃないか。
 仕事で朝帰りだったこともあったんだろう?」

「それは・・・そうだけど。」


隆がシーツの中で、まどかの体をくるりと反転させると自分の方を向かせた。


「で?今日は何を習ったの?」

「知ってたの?」


まどかがちょっと意外そうに、隆を見上げた。


「ちょっと秘密の情報網があるんだ。だから、隠しても無駄だよ。」

「ふうん、そうなの・・・。」


打ち明けずに済んで、まどかは却ってほっとしていた。


「今日はね、フランス料理のレストランでのフルコースの注文の仕方と食べ方。」

「へえ、そんなことまでやるの?」


隆が驚いて、まどかを上から覗き込んだ。


「そうなのよ、お腹空いてたから、もう死にそうだった。」

「しかし、あの男は何で、フランス料理を習いに来てるんだ?」

「いつもフランス料理の話じゃないわよ。今日はたまたま・・・」

「で、食べるところまではやらないの?」

「食べて、デザートを頼むところまで勉強したわよ。」

「じゃあ、何でその後、わざわざ食事に行かなくちゃならないんだ。
 終わったら、さっさと帰ればいいじゃないか。」

「今日はお昼を食べてなかったそうだから、
 特別お腹が空いて、我慢が出来なかったって言ってた。

 彼と組んでやったんだけど、
 お腹がぐうぐう鳴ってるのが聞こえちゃった。」


まどかはくすくす思い出し笑いをした。


「ふ~~ん・・・」


面白くなさそうに隆が返事をした。


「僕も習いに行こうかな・・・」

「何で!あなたには、ぜんっっぜん必要ないじゃない。
 教える方なんじゃないの?」

「大げさな・・・。それ程でもないよ。」


そこまで言われて、照れくさそうに視線を外す。


「それ程でもあるわよ。

 わたしたちは超初心者なんだから、あなたみたいな人とは
 一緒のクラスにならないだろうけど・・・・。」

「まどかと一緒のクラスでなきゃ、嫌だ。」

「絶対無理よ。」


隆は後ろからまどかを抱きしめて、髪に顔を埋めるとゆらゆら揺らした。


また、食いつきたくなってきたな・・・


「で、いつその成果を披露してくれるの?」

「成果?そんな始めたばかりなのよ。当分無理よ。」

「いきなりフルコースじゃなくたっていいよ。
 前菜の部分だけとかさ・・・。」


隆がまどかをくすぐりながら言った。


前菜?英会話の前菜ってどういう部分かしら・・・


「僕がメインを手伝うから、一緒に練習しようよ。」

「あなたと一緒にやるの?ええ~~っ?」


隆って仕事なんかだと、やたら容赦なさそうだから、
きっとビシバシしごかれるわね。

まどかは、隆に何度も発音を直される様子を想像した。


「こ、こういうのは、身内に教わらない方がいいのよ。」

「何でさ。一緒に勉強して上達しようよ。」

「だから、あなたはもう勉強する必要なんてないわよ。」


隆は、むきになってはねつけるまどかの横顔にキスをした。


「あの男は、上手なの?」

「う~ん、それ程でもないかな。だから、丁度いい練習相手なの。」

「いつもペアを組んでるの?」

「う~んと、たまたまそうなっちゃってる・・・かな」

「ふうん、女性が圧倒的に多いって思ってたのにな。」


よりによってあんな男とペアを組んでるなんて・・・。

隆はさっきの場面を思い出すと、不愉快になった。

僕は自分ではあんまり嫉妬深い方じゃないと思ってたんだけど・・・。


「わたしもそう思っていたけど、開けてみたらクラスの半分くらい男性だったの。
 場所柄かしら・・・」


へえ、クラスの半分が男だとは意外だな。
こういう時代なんだから、男が料理を習っておかしいわけじゃないが・・・。


「お腹空いたわ・・・」


上を向いたまま、唇をとがらせた顔を見ると、またキスをしたくなってくる。


「僕もまた腹が減って来た・・・。」


もう一度まどかを捕まえると、柔らかくて甘い唇をそっと噛む。


「んん・・・」


今日はもう一度、デザートを頂いてから食事にすることにしよう・・・・。


自分の胸の下にある、滑らかで柔らかい肉に手を這わせながら、隆は考えていた。

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