ボニボニ

 

My hotelier 桃色番外 - ベビードールに着がえたら -

 




サファイア・ヴィラの23時。


ジニョンは恋人を待っていた。 見慣れたヴィラの中を見まわす。 
チェストが1段 ほんの少し飛び出していた。

支配人の性格が ジニョンに引き出しを閉めさせる。
閉める際 一瞬引いた棚の中に まばゆいピンクのきらめきを見つけた。


「?・・・これかぁ・・」



チェストから引っ張り出したベビードールは イ・スンジョンの悪戯ギフト。
My hunter まだ捨てていなかったのね?

初めて 手にして拡げてみる。 まあ、何と言うけばけばしい代物・・・


―イ先輩。これじゃ 本当にプレイメイトだわ。

ジニョンは呆れて首を振り だけど ちょっとだけ考える。
ひらひらの豪勢なレースと透ける布地に 好奇心が湧いた。


・・・・・ドンヒョクssiは まだ 当分帰って来ないわよね?

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「わぉ! けっこうゴージャス」



誰も見ていない気楽さで ジニョンは 鏡にポーズを取った。
派手なピンクのベビードールは 意外に可愛くジニョンに似合った。

“のっぽの貴女が着たら 半ケツが出るわね” イ・スンジョンが言ったっけ。

「ん~、本当 ちょっと短いわ。 やっぱりお尻が半分出ちゃう。
 それにこれ 少しでも動くと胸がこぼれる。 危ないわよ」


“ピンクでね、肌がキレイに見えるわよ。すごーい透け透けでセクシーなの。
 バラ300本と 素敵な夜になるわよ~ う・ふ・ふ・!”


ん~・ぱ! とルージュの唇を尖らせて 笑ったスンジョンを思い出す。

男の人って、こういうの ・・・嬉しいものなのかな? 

着て見せたりしたら 彼はどうするかしら? ジニョンは恋人を思い浮かべる。
スーツにかっちりネクタイを絞めた 端整な男が脳裏に浮かんだ。

「なんだか ・・・想像もつかないわね」





カチャリ。

小さな物音に ジニョンの心臓が飛び上がった。
時計を見ればもう随分と 1人遊びに時を過ごしていた。
「・・・ジニョン? すまない 遅くなったね」


「ジニョン?・・お風呂?」
バスルームのドアノブが カチリと鳴る。
「開けないで!」


「ジニョン・・・? どうした? 気分でも悪いのか?」
ドアの向こうの 心配そうな声。
気分? ・・最悪よ。 ・・もう知らない 私の馬鹿。

ドンヒョクssi。・・・ベッドへ行って 眼をつぶって。
「え・・・?」

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「・・開けて・・いいわよ」

ドンヒョクが不思議そうに眼を開けて・・ こぼれんばかりに微笑んだ。


「ワォ! これはこれは。 想像以上に可愛いな」
「オモ・・想像していたのね?」
「僕とて 男ですから。」


―なんて可愛い 僕のバニーガール。グラビアトップは 間違いないな。

「ちょっと よく見せてくれよ。・・写真に取りたい位だな」
―蜂蜜の前のプーさん並みね。そんなに嬉しそうに 笑わないで。
 本当に あなたは氷の男? M&Aハンターのシン・ドンヒョク。


・・・嬉・・しいの・・?

「そりゃあ 嬉しいさ。ポーズを取ってくれないか。」


あまりにも無邪気に喜ぶ恋人に ジニョンも だんだん陽気になる。
グラビアよろしく胸を持ち上げて ちゅっと キスを飛ばして見せたら・・ 
「こういうのは 全男性の夢だな。」

あっというまに 押し倒された。

・・・あ・・・ねぇ・・脱がせてよ・・

シーツの波に転がるジニョンが 恋人にぶつぶつ文句を言う。
だめだよ。こんなチャンスはめったにない。

「頼むよ。このまま抱かせてくれ。」

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―ベビードールのせいかしら?

なんだか あなたを喜ばせるのが とても楽しい。

焦ってネクタイを引くものだから 上手くゆるめることが出来ない。
私が結び目を解いてあげると 紅潮して 指先を見つめている。


「本当に着てくれるとは思わなかったな」
「・・・あまり見ないで」
「無理を言うなよ。 まばたきする間も惜しいのに」

もぉ・・ 


あなたの首へ腕をまわすと 片方の胸がこぼれ出る。
こぼれた胸をちょっと揺らす。いともやすやすと あなたが釣れた。

ジニョン、ジニョン・・ セクシーだな。
私の魅力に恋人が夢中だ。 それが今日は たまらなく嬉しい。
彼の脚の間へ滑り込む 私の半身を 両手で包む。

愛しい 私のハンターが 信じられない顔で まじまじと見ている。




―ぱっちり眼を開いて そんなに可憐な顔で 大事そうに何をつかんでいる?

僕の視線を受け止めて ジニョンが笑う。
両手の中から僕を取り出すと 可愛い口を あーんと開けた。
「!」


恥ずかしがりやの 僕のジニョン。いったいいつ そんな事を憶えた?
「・・・ん・・はに?」
「・・・こら。くわえたまま喋るな」
僕は とてつもなく陽気になっていく。 ジニョン 君は 間違いなく天使だ。


「ジニョン。 ・・もう返してくれ」
「・・・上手じゃ・・なかった?」
「最高だよ」
でも もう僕の番だ。君の甘い声を 聞かせてもらおう。


・・・あ・・・ねぇ・・・ドンヒョク・・ssi・・

レースの中で君の身体が 切なげに震えて逃げてゆく。
だめだよ 僕だけのプレイメイト。 もっとたくさん泣かせてみたい。
君の背中が反るたびに 僕は 得意になってゆく。


・・ぁ・・・もぉ・・・助け・・て・・・

今夜の君は ピンクのベビードール。 
僕の指をしゃぶっている。
「ねぇ 降参・・」



もっと朝まで こうしていようよ。 まだ眠るのは もったいなさすぎる。


疲れ知らずのハンターが 獲物を抱いて 微笑んだ。

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