ボニボニ

 

JUNI それからstory 2

 




「茜さん? 新しい時間割を 見せてください。」



ジュニは この春 大学3年生になった。
だけどなんだか 大学の専門課目に関係なく 研究活動をしているみたい。

神岡の研究所通いは ゼミみたいな扱い なのかもしれない。
それでも 卒業に必要な単位はあるらしくて 
月の半分は帰ってきて 大学で 普通に講義を受ける。

「アタシの時間割?  何するの?」
「僕の講義日程と合わせて タイムスケジュールを作るんです。」


僕たちは 会える時間を 大事にしなくてはいけませんからね。
パタパタと 軽やかにキーを叩いて ジュニがスケジュールを作っている。


「う~ん。 この講座 面白そうかと思ったんですが・・。 だめだな。」
どうして? 
茜さんが早く授業の終わる日です。これは取れない。
「ねえ・・ ジュニ。 そんなの止めてよ。アタシに合わせるなんて。」

ジュニ? 未来を 嘱望されているんでしょ?
アタシのために 才能を無駄にしちゃ いけないと思うよ。


?と眉を上げたジュニが 椅子ごと くるりとこちらを向く。
視線をモニターからアタシに移すときに 一瞬眼を閉じて 
あらためて アタシのための眼差しになる。 まっすぐな強い眼が ・・ちょっと怖い。

「茜さん? いらっしゃい。」

アタシは ジュニの脚にはさまれて立ち
ジュニは アタシの腰を抱き寄せる。
「言ったでしょう? 今は 勉強よりも茜さんといることが 大事です。」

勉強なら 今遅れても 必ず 捕まえてみせます。だからこそ・・
茜さんを 誰にも盗られないように しっかり僕のものにしたいんです。

アタシ 別に どこへも行かないよ・・
「それでも・・。」
アタシの胸に顔を埋めて ジュニが ぎゅうっと 抱きしめる。
「もしも という事を考えただけで 僕は 気が狂いそうです。」

・・・アタシも もしも という事を考えるだけで 別な意味で 恐ろしい。

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この頃  真由っぺが 何だか変だ。 
物思いにふけっちゃってさ。 弁当に ハムカツも入っていない。


「おぢょうさん。  悩みがあるなら おぢさんに言ってごらん? 
 悪いようにはしないよ・・。」
どれどれ 何の悩みかな? 
チョココロネを 耳に当てて聞くマネをしてみたんだけど ・・見事に すべった。
お箸をぶらぶら口で揺らしながら ぼんやり顔で 真由がつぶやく。


「アタシ・・。 俊と別れようかな。」

うそ! 何で?
すごい仲良かったジャン。 ケンカしたの?
真由は口をとがらせて むっつり 何か言いたげだ。


「・・・・ねえ 茜? ジュニってさあ ・・・いつも・・・したがる?」
「え?」
ぎょえ・・・
真由っぺってば アンタ。  花も恥らう乙女が な・・なんて話題だよ。

「だぁってさあ。 そういう仲になってから 俊ってば デートすると必ず 
 最後はラブホ行こうとか俺の部屋来ない? とかって言うんだよ。」

アタシを“そういう対象”としてしか見てないみたいで 嫌なんだもん。
もっとこう・・ アタシという存在を 大切にして欲しいなって思うわけ。 
愛されて その先にそーゆー事があるってのが いいよ。


「ムキになって断り続けてたら あいつ怒っちゃうし・・。  もう サイテー。」

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う~ん・・・・
ジュニは どうだろうな?


「茜・さ・ん♪」
机に向かうアタシを膝に抱き取って  ジュニが嬉しそうにキスをする。
んん・・・。 茜さん? ちゃんと僕に 腕をまわしてください。
「この先も いいですか?」
ジュニだって いつも欲しがるね。
「今日は イヤ。」
「えっ!!  嫌なんですか? ・・・あ・・・じゃぁ ・・・我慢します。」


しょんぼり。

ジュニが 未練がましく アタシの髪を撫でる。
あっちに行くと会えないのに な・・。  昨日も一昨日もだめでしたね。
今夜は 茜さんの夢を見てしまいそうです。 どうしても 嫌ですか?
「抱けないと アタシといても つまらない?」 


不思議そうな ジュニの顔。

「それは どういうロジックですか?」
ロジックって そんなご大層なもんじゃないけどさ。
「真由っぺがね。 彼氏がいつも そういうコトばっかり要求するのは 
 愛されていないみたいに感じて 嫌だって 言うんだ。」


ふうむ・・。  乙女ごころは 難しいですね。

「僕は 茜さんが大好きだから いつも 一緒にいたいです。」
「キスしたり・・」  ちゅっとキスをする。
「抱きしめたり・・」 頬ずりをして抱きしめる。
こういうことをすると 茜さんと もっと親密になれる気がします。

でも やっぱり一番は メイクラブですね。
「何と言っても 茜さんの中に入れるのですから これは もう最高です。」
愛しているから 抱きたいのに・・。 
「女の子は 恋人にたくさん抱かれると 愛されていないと感じるのですか?」


う~ん。 ・・・わからなくなってきた。
真由っぺの話を聞いたときは 気持ちがわかる気が したんだけどな。


「ん?」
膝の上に抱かれたままで 考えこんでいたら 
ジュニってば こそこそアタシの服の中に手を入れて 胸をまさぐっている。
じろっ とにらむと 恥ずかしそうに眼を伏せて。
「ちょっと だけです。 ・・・触らせてください。」

ジュニの大きな手で アタシのささやかな胸は すっぽり包まれる。
大事に 大事に 揉んだり撫でたり。
アタシの顔を見つめたままで ジュニは うっとり手を動かしている。

「茜さん・・。 柔らかいですね。」
「・・・。」


ジュニ・・それは ズルいよ。
柔らかいと言われると アタシ 抵抗する気持ちが 少し 弱くなる。
ちょっとだけと 言いながら
ジュニの手はアタシの柔らかい所を 探り探り 下りてくる。

「反則。」
「・・すみません。」


こ・・の・・悪魔。 アタシの声音が本気で怒っていないことを 聞き分けているな。
そんな切ない顔をして じりじり陣地を 拡げていく。
とうとう 一番柔いところまでやってきて・・  こ こらぁぁ そんなところ。
「や・・だ。」
「本当に 嫌ですか?」

嫌・・って 言うつもりなのに。 アタシってば ハァって 息が揺れるじゃない。
眼がうるうるして 頬が赤いのが 自分でわかる。
ジュニは 愛しげな眼差しで アタシが 快感に溶けるのを じっと見守っている。
「嫌・・・ですか?」


アタシの表情を読みながら そっと服を押し上げて ジュニの唇がやってくる。
ゆっくり ゆっくり アタシの胸を 優しい唇と舌が愛撫する。
小さくダメと言ってみたけど 知らんぷりの指が 身体に挿し入れられて 
いとも簡単に アタシを1つ行かせてしまった。
「・・あ・・・・ジュニ・・。」


ああ もう声がOKって 言っちゃったよ。 ジュニの肩に おでこをつける。
降参だ。 ・・・けれど 今日のジュニはアタシの合図を わざと見過ごした。

ぽんぽんぽん・・ と乱れた服を 整える。

「ごめんなさい。 もう止めますね。」
「え・・?」
では DVDでも見ましょうか。コーヒーを入れますなんて言っちゃって。


ジュニのいじわる。

くっそぉ・・ 腕をつかんじゃった。 アタシは 顔がゆでダコだ。
ずるいじゃないよ。 こんなに 溶けるくらい愛撫されたら もう・・。


どうですか?って顔で ジュニが流し目で見ている。 口元が ・・ちょっと笑っている。
「たまには僕。 茜さんに 欲しがられたいです。」
「!」

ああ もう! ジュニなんか 嫌いだ。
「・・・ねえ・・・ぇ・・ ジュニ・・。」
「はい 何ですか? 茜さん。」
はやくはやく言ってくださいと わくわくのジュニが 口惜しい。
「茜さん?」
「・・・・抱いてょ。」

ものすごーく 小さい声で おまけに・・・かすれちゃったよ。 

ほくほく。
アタシを剥くのが まー なんて早いこと。ジュニは 洋服をぽいぽい投げる。
裸んぼになったアタシを 横たえてから
ぱん! と勢いよく シャツを脱いだ。


げ・・・。

「ジュニィ・・ また 身体鍛えた?」
ジュニが帰って来たのが嬉しくて 身体を まじまじ見ていなかったけど。
こ・・いつ。 ムキムキ度がアップしてる。
「え? ああ。 神岡は 何にもないところですから。」
茜さんのことばかり考えてしまうのが辛くて エクササイズを していました。
「無心になるには 運動が 一番いいです。」

だけど そこまでマッチョだと怖いよ・・。 やっぱ やめますアタシ。


いきなり怖気づいたアタシに ジュニは 大慌てだ。
逃げる身体をしっかり組み敷いて 急いで 腿を割ってくる。
「や・・・・。」
「大丈夫です! 茜さん! 逃げちゃ だめです。」


うぇ~ん・・ ジュにがしっかり押さえつけて 逃げられない。
抱きしめる腕がムキムキで  何だか 肩に傷もあるよぉ。

「これは 機材を動かすときに ぶつけただけです。」
っ・・て 顔は優しげなのに 首から下はビーストだ。 え~ん 怖いぃ。
じたばたもがくアタシに ジュニが困っている。 
「怖がらないでください。 優しく しますから。」
撫で撫で・・。

ジュニはびくつくアタシをなだめすかしてから ゆっくり入って 動き出す。
たくましい腕で そうっと抱きしめて 時々 チュッと唇にキスを落として
大事な大事な 茜さんって 耳に唇をつけてつぶやいた。

「・・・腕を まわしてください。」

やすやすと 片腕でアタシを抱きしめながら ジュニが言う。
大きな背中にも 筋肉が盛り上がって。 ねえ ジュニ  腕がまわりきらない。
それでも 一所懸命しがみつくアタシは なんだかコアラの子どもみたい。


ゆさ ゆさ ゆさ・・  ジュニの胸の下で ゆっくり揺れる。

アタシが怖がったから ジュニは いつも以上に優しくて。
ああっ・・と 行っちゃう度に 感じましたかって 頬ずりをされる。
愛していますよ 茜さん。 僕のものです。 
ベルベットみたいなジュニの声を聞きながら アタシはうっとり考える。


ねえ 俊ちゃん。

ジュニも いつでも欲しがるけれど
アタシは何だか ・・・大事にされてる気がするよ。
きっと俊ちゃんは  真由っぺに 愛してます が足りないんだ。
女の子の性感帯って たぶん半分くらいは 気持ちの中にあるんだもん。


茜さん 茜さん 気持ちいいですか?
ジュニの声が アタシを撫でる。


返事の代わりに 腕に頬をすりつけると ああ可愛いな・・とジュニが言った。

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